※本記事は、小林さんの留学スタート時(2014年10月24日)の為替レート、1豪ドル=96.40円で計算しています。
小林立依さんの留学プロファイル
- 名前: 小林立依(こばやしたつえ)さん
(24歳※留学時) - 留学国・都市:オーストラリア・シドニー
- 留学形態:大学院留学(正規留学)
- 期間: 2014年10月〜2017年3月
- 滞在方法: シェアハウス
留学について
日本の大学で学士号を取得後、大学院進学を目的にシドニーへ。半年間、語学学校(アビリティ・イングリッシュ)で進学準備。
その後、シドニー工科大学の“マスターオブメディアアーツ&プロダクション(Master of Media Arts and Production)”に進学し、「映像制作」を専攻。
一年半の修士課程を終え、2017年3月に帰国。
留学タイムライン
- 2014年4月〜2014年10月:留学準備(アルバイト)
- 2014年10月〜2015月4月: 語学学校(アビリティ・イングリッシュ)でIELTS対策・スピーキング対策を行なう
- 2015年7月:シドニー工科大学修士課程スタート
- 2017年3月:大学院卒業、帰国
小林さんのオーストラリア留学費用の内訳(費用合計:約745万円/2年5ヶ月間)
費用合計:約745万円/2年5ヶ月間
【授業料総計:約467万円(48,500豪ドル)】
※大学院1.5年分、約390万円(40,500豪ドル)
語学学校、約77万円(8,000豪ドル)
【生活費総計:約276万円/2年間】
- 1ヶ月の生活費: 約 96,000円(約1000豪ドル)
【生活費内訳】
- 家賃:約62,000円/月(約640豪ドル)
- 食費:約9,600円/月(約100豪ドル)
- 光熱費:0円(※家賃に含まれていた)
- 交通費:約11,500円/月(120豪ドル)
- 交際費: 約9,600円/月(100豪ドル)
- 携帯電話料金: 約3,800円/月(40豪ドル)
- インターネット代:0円(※家賃に含まれていた)
※渡航費、留学中の旅行代金を含まず。
「留学しよう!」「シドニーに行こう!」と思った理由
留学先を選ぶ際、英語圏の中でも日本との時差が少なく、気候の比較的穏やかなオーストラリアが候補として一番に上がりました。
両親の新婚旅行の行き先でもあったので、家庭内でもよく話題にのぼり、兄もオーストラリアで留学を経験していたので、とても身近な国として留学前から親しみが湧いていました。
留学費用を貯めた方法
日本の大学の学士課程を卒業後、渡豪まで約6ヶ月ありましたので、塾講師・飲食店・1〜2ヶ月の単発バイトのアルバイトをしてできる限り貯めていきました。
ただ、大学院の学費はそれだけだと、賄いきれなかったので、足りない部分は両親に支援してもらい、そのおかげで無事に留学できました。
小林さんが教える!留学費節約の3つのポイント
小林さんが実践された留学中の節約術をご紹介します!
1.シェアハウスで家賃を抑える!
物価の高いシドニーでは、普通にシングルルームを借りると、月間で約11万5000円〜25万6000円(1,200〜1,600豪ドル)もしてしまう事もあります。
ですので、家賃を抑えるためにも、シェアハウスやシェアフラット(マンションの部屋をシェア)に住むのが一般的です。
私は、シェアハウスに住んで、1ヶ月、約62,000円/月(約640豪ドル)に抑える事ができました。
また、調味料もシェアメイトたちとお金を出し合っていたので節約になったと思います。
日本人と住んでいたので、お米もシェアできました!
2.ランチはお弁当で節約!
大学のキャンパスがシティ中心地にあったため、カフェやフードコートなどで食べようと思うと安くても約960〜1,450円(約10〜15豪ドル)ほどかかってしまう事もあります。
ですので、私はお弁当を持参したり、巻き寿司を買って食べていました。
3.卒業制作費用はクラウドファンディングで!
卒業制作で映像制作があり、その費用は、日本のクラウドファンディングサイトでプロジェクトを立ち上げ賄いました。
皆様のご協力のおかげで、無事に目標金額の33万円を達成する事ができました。
現地でのアルバイトはオンラインで動画編集!
- 小林さんが行なっていたアルバイト
動画編集(単発)
- 収入
案件により変動
- アルバイトの詳細
現地のクラウドソーシングサイトで探した動画編集の単発案件をたまに受けていました。
日本語の動画編集を募集しているケースもありましたので、それを選んで受けていました。
ただ、学期中は課題が忙しすぎて、あまり時間が取れませんでしたので、勉強に集中するためにも、現地でのアルバイト収入をあてにした留学プランにはしない方がよいかもしれません。
シドニーの物価について「物価は高い分、工夫が大事!」
シドニーには約2年間いましたが、シドニーはオーストラリアで一番物価が高い所だと思います。日本と比べても確実に高いと感じました。
とりわけ、その中でも高いのは主に家賃です。
先ほどもお伝えしましたが、日本でいうキッチン、バスルーム付きの一人暮らしのお部屋を借りようとすると、都心部では月間で約11万5000円〜25万6000円(1,200〜1,600豪ドル)になってしまう事もあります。
このような背景から、シドニーではシェアハウスやシェアフラット(マンションの部屋をシェア)が一般的なので、何人かでの共同生活をすると家賃の出費を抑えることができます。
そして、食料品も高く感じました。
例を挙げるとすれば、日本でよくある500mlぐらいのペットボトルのジュースが290〜480円(約3〜5豪ドル)ほどで売られている事もあります。
また、私の住んでいたエリアではコンビニが一番高かったので、普段コンビニはほとんど利用しませんでした。
その代わりスーパーでは定期的に値引き商品が出るので(賞味期限が近い値引きの他に、期間限定で割引がされることが多くあります)、その時にお菓子や保存のきくものを買っておくと節約ができます!
留学生活について
「時間をかけた分だけ結果につながったので、惜しまず向き合ってよかったと感じています。」
大学院の授業は基本的に夜で、一学期につき3コマの授業を履修していましたが、1コマ3時間の授業に加え、予習や課題も多く、学期中は週末も毎日のように学校に行って、「本当に忙しい!」というイメージです。
ただ、課題をひとつひとつこなすのには、とても時間がかかりますが、時間をかけた分だけ結果につながったので、惜しまず向き合ってよかったと感じています。
留学中は、映画作品に関する西洋と東洋の文化の違いには本当に苦しめられましたが、講師やクラスメイトには私の持つ日本特有の感性も理解してもらい、評価していただいたので、自分の価値観や作品制作にとっても有意義な時間でした。
英語の面に関しては、ディスカッションやプレゼンテーションを通じて、留学前よりも自分のスキルが大きく飛躍したと感じています 。
映像制作はひとりで行えるものではないので、グループ内で課題を進める上で、何度も意思疎通に失敗しつつも、少しずつ、少しずつ語学力がのびていったように思います。
留学してよかったこと「ちょっとした一言で周りをハッピーにするコミュニケーション!」
留学をしてよかったと思う点は、数え切れないほどたくさんありますが、ひとつあげるとするならば、「言葉の大切さ」です。
日本語以外の言語、そして他国の文化を学ぶことで、「言葉で伝えることの意味」を考えるとても良い機会になりました。
オーストラリアでは様々な国から来た人に出会い、それがとても楽しかったのですが、苦労した事もありました。
例えば、気持ちがうまく通じなかったり、「嫌だな」と思うようなことをされたり、コミュニケーションを取る上での苦労は数多いものでした。
ですが、私が一番素敵だなと思ったのは、周りの人をハッピーにしてしまう言葉を気軽に言ってしまう人たちが多いことです。
誰かがちょっとおしゃれをしてきたら、挨拶の後に ’I like your shirt.’ と付け加えたりして、にっこり笑う。名前も知らない道行くおばちゃんにも言われることだってあります。
これは、英語の持つもともとの文化的な性質なのかもしれないし、様々なバックグラウンドを持つ人たちで構成されたオーストラリアだからこそ、「わかりあうためにコミュニケーションをとろう」と人々が努力した結果なのかもしれません。
私も、留学に来る前は、日本の「察する文化」がとても効率的なものだと思っていましたが、それに甘んじて自分の気持ちを人に伝えることを怠っていたようにも思います。
この素敵な習慣は、自分の中に取り入れて、日本に帰っても恥ずかしがらず、怠らず、続けていけたらいいなと考えています。
これから留学する人への金銭面でのアドバイス「物価の高い地域に注意!予算に応じて留学先の地域も考えるのがおすすめです!
オーストラリアは都市によって物価の水準がかなり変わってくると思うので、自分の目的と予算と相談をしっかりして都市選びをするのがいいかと思います。
また、学生ビザは就労が認められていますが、大学に通うとなると、日本の大学とは全く異なり、コースによってはアルバイトをする時間がほとんど持てないほど忙しいこともあります。
学費のために課題をする時間を削って単位を落としてしまっては本末転倒です。
実際に学校が始まってみないと忙しさの度合いは想像しづらいですが、その辺りも入念に準備をしてから留学生活を始めるといいと思います!